もう古い?いや、まだ使えるic-r20の特徴

最近はモバイル端末やPCなどの技術が発展が目まぐるしくて少し目を離すと何がどうなっているのかわからなくなってしまうこともあります。

技術の進歩というのは早いものです。

盗聴器発見機能を備えた広帯域受信機も特殊な機械ではあるのですが、技術の進歩は速いと思います。

ここで紹介するのは、アイコム製広帯域ハンドレシーバーのic-r20です。
前回、同じアイコム製の広帯域ハンドレシーバーic-r6の紹介をしましたが、今回紹介するic-r20は2004年に発売された約10年以上前の広帯域ハンドレシーバーです。

ここで最初の話に戻るのですが、広帯域受信機の業界も技術進歩が進んでいます。10年も前の広帯域ハンドレシーバーが現在役に立つのか疑問を持つでしょう。

その疑問は当然ですが、今回で言うと使えなくはないと思ってください。

まずはic-r20の基本スペックです。

・受信可能周波数は0.15MHz~3304.999MHz
・録音機能(ICレコーダー)付き(65分~260分)
・100ch/毎秒の高速スキャン(ただし特定チャネルのみ)
・バンドスコープ機能付き
・バッテリーはリチウムイオン電池で11時間ほど
・デュアルマッチ機能付き

大体の機能はこのような具合です。
目新しい機能はありませんが、10年前に発売された機種としてはかなりの高性能機になります。
そのため、当時の販売価格は7万円以上。現在では中古品も市場に出ていますが、中古でも安くて3万円からといった具合で、現在も現役で使われている広帯域ハンドレシーバーの代表です。

スペックでも紹介しましたが、受信可能周波数は0.15MHz~3304.999MHzと広帯域ハンドレシーバーの中でもかなりの広範囲の周波数を受信することが可能です。
ただし、ic-r20の受信可能周波数帯には、「歯抜け」と呼ばれる受信できない周波数帯があります。
この「歯抜け」ですが、工場出荷されるic-r20には必ず存在するので、いわは仕様です。
そのためic-r20を使用するマニアの人は、工場出荷の時点でこの歯抜けが修正されている機種か、自分で歯抜けを直して使用するのがほとんどのようです。

すでにメーカーでの生産を終了しているic-20ですが、中古の本機を購入する際には、この歯抜けが修正されている機種であるのか中古販売元へ確認をして購入するのがいいでしょう。

ic-r20には専用のクリーニングソフトが付属で購入することができます。ただこのクリーニングソフトですが、あまり評価はよくなく、使い勝手も良くないという口コミがいくつかあります。
また、クリーニングソフトは対応OSもありますので、使っているwindowsに対応したクリーニングソフトを購入しないと使うことさえできませんので、気をつけてください。

総評になりますが、ic-r20は基本スペックは現行の広帯域ハンドレシーバーとそん色のないレベルで使用することができます。
ただ、やはり10年前に発売されていることから、イヤホン越しに聞く音声など、本機の性能自体が若干不満を残すところではあります。
価格も中古で3万円以上する場合があるので、新品の広帯域ハンドレシーバーの価格と似たりよったりというのも購入する際に悩むと思います。

受信性能自体は高性能機と言ってもいいので、少しレベルの高い広帯域受信機を持ちたいというのなら、おすすめの機種になると思います。